奈良行基さんの寺 喜光寺

奈良の中央部にありながら場所を捜しながら訪ねていくと、社務所の横に出てしまいました。

住職さんに、駐車場はどこですか?とお聞きすると、再び細い道を戻って門まで出ないといけなかったんですが、「ここでもいいですよ」と、シャッターを開けて裏門から入れてくださいました。

とてもご親切な上に声がすごく素敵だったので、是非お経を聞いてみたいと、思いました。

そんな訳で裏から入りぐるっと廻り立派な門に辿りつくと、受付の方もとっても親切でした。

1499年に焼失して、その後室町時代に再建された重文の本堂に入り、ご本尊の重文指定の平安寄木造りの阿弥陀様にご対面しました。

再建された本堂は、薬師寺の東塔や金銅と同じように裳階を付けた美しい復古建築です。

ご本尊は木彫の上に下地漆を塗り、その上を金箔仕上げした丈六の定朝様式の阿弥陀様です。

本堂

境内には200余りの蓮の鉢が並んでいます。

以前、京都三室戸寺を訪れたとき蓮の鉢と鉢の間をパイプの管を通して水を渡していました。

せっかくの景観が台無しで、横着しないで一つ一つ水をやってくれたらいいのにと、思ったのですが、ここは、そんな無粋なことはありません。

境内も掃除が行き届き、すがすがしいお寺です。

訪れたのが8月13日でしたが、まだ蕾の蓮もありました。

帰り際に声を掛けて、ガレージを明けてもらって車を出しましたが、対応してくださった方もまた「ようお参りくださいました」と、ご親切。

とても気持ちの良いお寺でした。さすが行基菩薩の功徳が今も息づいているのかもしれません。