奈良時代と鎌倉時代が合体された 法華堂 

向かって左半分の4間が奈良時代、右半分の4間が鎌倉時代の建築です。奈良時代のものは、現存する奈良時代建立の仏堂の数少ない現存例として貴重です。

右側から数えて4本目の柱の上には組物がなく、代わりに実用上は必要のない雨樋が入っている。これは正堂と礼堂が本来別棟で、ここに雨樋があった名残りです。

ここがつなぎの部分です。

くっつけたのは鎌倉時代に東大寺を復興した重源さん。それまでは法華堂は人間が入れなかった。人間は別棟の礼堂で拝むものだったが、弱っている建物を復興するときに引っ付けたそうです

  

法華堂南正面に立つ重要文化財の鎌倉時代の石灯篭で、伊行末の銘があるそうです。
伊行末は、東大寺南大門の仁王像がある反対側の石の獅子像を作った人です。石は中国から運んできています。
鎌倉時代に、伊行末らによって石造美術の技術が入ってきて奈良から全国に伝わったそうです。

南大門を下から見上げました。大円柱が屋根まで達しています。

今度、東大寺に行かれたら、仁王像もかっこよくて素敵ですが、建物も下から見上げて伊行末の獅子像もゆっくりと見てください。

それにしても復興事業を成し遂げた重源さんは超スーパーマンです。