日本の美が結実した桂離宮 

昨日は、小雨模様のどんよりとした天気でしたが、桂離宮の拝観に行って来ました。

拝観は、完全予約制で、1日6回も拝観回数があるにも関わらず予約可能な3ヶ月まですでに満杯状況です。
ただし、外国の観光客の方はその場で申請すれば、入れてもらえます。
この制度は、日本の文化を知ってもらうためにもとても粋な計らいだと思います。

 

 

桂離宮は、初めは宮家の別荘として創建されたものです。それが明治になって桂宮家が途絶えたため、宮内庁所管となり桂離宮と称されたのですが、創建以来永きに亘り火災に遭うこともなくほとんど完全に創建当時の姿を今日に伝えています。
だから、400年前の江戸初期の建築様式がそのまま残っています。

正面に松が植わっていますが、所々に松を配しているのが、景観を遮り全体を見渡せない心憎い演出がされています。

 

 

 

 

 

 

松琴亭・賞花亭・笑意亭・月波楼の4つの茶室がありますが、窓から回遊式庭園を臨んでいます。

 

笑意亭の下地窓

横並びに6つの丸い下地窓を設けていて、わざと下地を見せています。しかも、微妙に下地の組み合わせをそれぞれ違えてあり、細部に至るまで遊び心満点。

 

 

あいにくだったのか、幸いだったのか小雨模様のおかげで、石が雨に濡れてとても綺麗でした。

 

建物・お庭・茶室のどこを取ってみても、細部にまで意匠に工夫が凝らされ、しかもすべてが自然素材で造られています。

 

簡素の美が凝縮されていました。手入れも行き届き、日本一美しいといってもいいのではないでしょうか。