親鸞から法然へささげられた快慶仏~会期延長

地下鉄御堂筋線「本町」駅下車3番出口を出て、出口からそのまま信号渡らずに道沿いに東へ徒歩5分で大きな大きな大阪丸紅ビルに到着します。

このまま進んでいくと入り口が2つに分かれます。一つは丸紅ビル。

もう一つが社会遺産学芸員協会「文化力の旅ラウンジ」の入り口です。

あとでお聞きしたら、丸紅ビルで特別公開しているが、丸紅とは全然関係ないそうです。

500円を払うと、ファイルに入った快慶阿弥陀如来立像の姿を印刷したものと調査報告書をいただきました。

お店の中は、写真撮影が自由にすることが出来るとは聞いていたのですが、駄目な所が多いので、つい心配になり聞いてしまいました。

OKです。

 

ただ実物の快慶の阿弥陀様がガラスケースの反射がまぶしくて見づらい。

こんな感じです。

スライドで社会遺産学芸員協会の説明と快慶阿弥陀さまさについての説明が流されています。

今年は、法然上人800年、親鸞聖人750年の大遠忌で、春には京博と京都市美術館でそれぞれの特別展が開催されたし、この間まで東博でお二人のゆかりの名宝展が開催されていました。

そんな中、富山大学教授・松浦正昭氏の調査チームにより愛知県知多半島大御堂寺の阿弥陀如来立像が快慶作だと発表された。

足ほぞに親鸞聖人が願主となって造像したと示す銘文があった。これは、1212年、80歳で没した法然を供養するために、弟子の親鸞が快慶に造らせた像であることを示しているという。

北陸 富山県・砺波、常福寺の阿弥陀如来と瓜二つだそうです。

これがその阿弥陀様です。

大御堂寺の阿弥陀様は、左袖下に金箔は残っていますが、あとは、木肌がそのままで、胸や顔は表面がはがれてきています。

指も右手も左も欠損しているし、衣の袖も裾も傷んでいます。

美しい仏様の顔に戻してあげたいと見ていて思いますが、受付の方が、予算の関係で先のことは分からないといわれました。

京都では、法然の弟子の源智が願主になって法然亡き後、頼朝や名もなき人など全国各地から2~3万人の結縁を得て造られた阿弥陀如来像が展示されていて信仰の深さに感動しましたが、今度は新たに快慶仏発見のニュースです。

今度は、是非、常福寺の阿弥陀様を拝してみたいです。

今回、松浦先生のおかげで、誰でもいける大阪のど真ん中で公開していただけて嬉しい限りです。

特別公開の空間の中に1時間ほど居たのですが、その間快慶さんの阿弥陀様を独り占めさせていただきました。

ありがとうございます。

ちなみにアンケートに記入して、「旅鶴」という雑誌をいただきました。

一般社団法人「文化力の旅、社会遺産 学芸員協会」がよくわからなかったので、その雑誌を見たら分かるかもしれないと、思ったのですが、分かったような分からないような。

その中心メンバーに松浦正昭教授がおられること。文化力の旅は、文化庁が音頭をとって、今は亡き元文化庁長官河合隼雄氏が提唱されたことであり、この社会遺産第1号としてこの快慶の阿弥陀様が認定されたこと。

すぐれた文化財を調査修復して広く世界に発信して地域社会の発展を目指していることぐらいが分かりました。

素晴らしい仏様が特別公開された意義は大きいと思います。

会期延長になっているので、まだの方は、是非行ってみてください。