典座料理→てんぞりょうりと読みます。
典座料理とは、禅宗寺院で修行僧の食事をつかさどる役職の典座(てんぞ)から取っていて、大徳寺の門前に店を構える和久傳さんが造る精進料理をこう呼んでいるそうです。
予約時間は13時半。30分ほど早く着いてしまったので、お店の方に尋ねると準備はまだなんですと言われ、大徳寺を散歩することにしました。
時間になりお店に入ると、お二階に案内されました。
2階はカウンター席だけで、10人ぐらいで満員になる感じで、同じ時間に予約のお客様でスタートします。
白湯に花びらを浮かせています。 この前のカウンター席でいただきました。
みごとに野菜をそれぞれに味付けて盛ってあります。これだけでもすごい種類と手間隙です。
和久傳さんお馴染みの竹の器の食前酒とともに頂きます。
筍、揚げた蓮根などを木の芽味噌でいただくのですが、この木の芽みその美味しいこと。
たまねぎです。たまねぎを煮込んで汁だけ残し、そのたまねぎは役目を終えます。別のたまねぎを5日間ほど漬け込みます。
上に乗っているのもたまねぎで、手間隙かけたお料理です。
沖縄の薩摩芋に山椒のタレ。焼きたてのお餅の中にほうば味噌で、お餅がこんなに美味しいものだとはしりませんでした。
湯葉の中に汲み上げ湯葉、その中にしいたけが入っています。上にミツバなどのお野菜を煮立ての湯気が立ったまま盛ってくれます。
おすしの前にひょうたん、しいたけ、蓮根、煮昆布、ふき、しょうが、上にはかんぴょう
そして、向こうに極上の海苔。(本当に極上でした)
デザート2種。右が和久傳さんの名物れんこんまんじゅう。ゼリーの堅さが程よくておいしい。
最後の〆はおうす。濃くなくて飲みやすくて上品。
板前さんは1人だけで、この日の5人を切り盛りしてくださいました。
三階に上がっていかれるので、他に誰か手伝いの方がいるのか?と思ったのですが、後でお話を聞くと1人で下ごしらえから全部されているとのことです。
最初は、無口に、てきぱきと私たちの食べる速度に合わせて料理を出してくださっていたので、無口な人なんだと思い込んでいたのですが、料理が終わって1人で来られている
素敵な女性が板前さんに声を掛けられてからは、すごくいろいろと典座料理の由来から、この店のこと料理のことなどいっぱいお話を聞かせていただきました。
最初はここは、お弁当だけ作っていたこと。それを料理を食べていただくようになったけれど、カウンターがあったけれど、冷たい料理だったこと。
それでは、いけないと改造して温かい料理を出せるようにしたこと。全部1人で工夫して切り盛りされていることなど、聞かせていただいて、
これが一期一会なんだと思わせていただくことが出来ました。
本当に手間隙かけた料理をじっくりと美味しく頂かせていただきました。
そして入り口で素敵な関東から来られた女性の方ともお別れしました。
本当に美味しかったです。ご馳走様。満足(●^o^●) 料理は税込み¥5250円です。
季節によって料理内容が変わるので、違う季節に行っても良いと思いました。
このお店奥行きはこのまんまでありません。吃驚しました!(^^)!